ロゴデザインのプロセス
一応デザインを生業としているため、思考の整理および備忘録的にプロセスをまとめていこうかなと。
今回はロゴデザイン。
始めに、ロゴをデザインする上での大まかなステップは以下の通りです。
- プロセスを知る
- ロゴデザインを見る
- 作るロゴの意味を考える
- スケッチする
- トレースする
- カラーバリエーションを考える
1.プロセスを知る
これは初めてロゴデザインをする場合ここが最も重要なのかもしれないなーと個人的には思います。
他の人がどんな風にデザインしているかを眺めるだけで制作プロセスのイメージしやすくなるので、手が動きやすくなるはずです。
自分は以下のページを参考にしました。けっこう昔のエントリが多いですが、基礎的な部分は普遍ですのでそこらへんは気にせずに。
素晴らしいロゴをデザインするための45の法則
http://blog.creamu.com/mt/2008/10/45.html
LAYERS
Artistic Expression: Logo Design from Start to Finish
http://layersmagazine.com/artistic-expression-logo-design-from-start-to-finish.html
ロゴをどのようにデザインしたかという作り方がスケッチで分かる11の事例
http://gigazine.net/news/20111214-logo-design/
こういう風に作っていくのね、ということがなんとなーくでも分かるといいかなと。
作る前に「こういうプロセスだったよな」と確認し、タスクの工数が大体どのくらいになるのかを思い描くだけでも進み方が違うと思います。
他にも「ロゴ デザインプロセス」などでググれば色々出てくるので、みんながどんな感じでロゴをデザインしているのかを参考にしてみましょう。
書籍もあるのでそれを一読するのもよし。自分は下記の書籍もチラ見しました。
実例で学ぶ!! プロのデザインルール&テクニック
ロゴデザインのアイデア!
http://www.wgn.co.jp/store/dat/3189/
2.ロゴデザインを見る
次にイメージを膨らませるため、とりあえずたくさんロゴデザインを見ましょう。どんなロゴが優れているのかを観察し、眼を肥やすのも大切なようです。
その中でヒントになった画像はストックしておく。気に入ったデザインや使えそうなモチーフ、ぐっときたアイデアなどはどんどんストックしていきましょう。
どういった観点から作られているかを想像しながら見ていくと、自分が作るときにもイメージしやすくなると思います。
参考サイト・書籍は以下
・サイト
logopond
logofaves
logo of the day
・書籍
Los Logos
http://usshop.gestalten.com/los-logos-384.html
Los Logos 5
Compass
http://usshop.gestalten.com/los-logos-5.html
↑ちなみにこのlos logosシリーズはすごくおすすめ。オサレーな感じなので手元にあるとテンション上がります。
シリーズ化されているので集めてみるのも良いかと思います。ドイツの書籍なのですが、多分アマゾンなどでも購入可能です。
他にもロゴデザインを紹介するサイト・書籍はたくさんあるので、探してみてください。
3.ロゴの意味を考える
次はいよいよイメージ作りです。
といってもいきなりデザインし始めるのではなく、作りたいロゴにはどういった意味合いが込められているのかを考え抜きます。
その名前にどんな想いが込められているか、使われている単語一つ一つの意味合い、何を表しているのか・表したいのか、どんな風に見られたいか、誰が見るのか…などなど。
漠然としたイメージでも後のヒントになり得るので思いついたことはどんどん書き残していきましょう。
ここはデザイナーの方ならみんな分かっていることなのかもしれませんが、意味も考えずにデザインをすることはできないということですね。
しかし自分の場合、意気込んでいるあまりこういった根本的な部分を置き去りにしがちだなぁと。常にこのことを考えながら作る為にもプロセスの中に入れておきたいポイントです。
4.スケッチする
やっぱりデザインの最初は手書きが基本。ひたすらアイデアのラフスケッチです。
取りあえず100案目標にスケッチし続ける。最低でも50案は考えたい所です。
でももっと出る人は100案に限定せずできるだけ出す。
また、良い案ばかりを出そうとせずに単なる思いつき、ダジャレでもいい、くだらないと思ったアイデアであっても恥ずかしがらずにひたすら描くのがポイントです。くだらないなーという案が意外と他の人に受けたりするのは良くあることだと思います。
その玉石混合の50~100案の中からこれはイイ!というデザインを10案程度ピックアップ。ここは慎重に、他の人にも選んで貰いキレの良い案を選びましょう。
そして更にそのラフ案を手書きでポイントや細かいニュアンスを含め、精緻化していきます。
またスケッチする際には、アイデアをスムーズに出すために滑らかな描き心地の筆記用具をおすすめしておきます。鉛筆か、水性ボールペンなどがイイかなと。
ちなみに自分はこれを使用しています。
JETSTREAM(ジェットストリーム) Fシリーズ(3色ボールペン)
http://www.mpuni.co.jp/product/category/ball_pen/jetstream2/spec.html
LAMY tipo PL
http://www.lamy.jp/products/tipo_pl.html
スケッチするときはちょっと重い方が描きやすいと思うので、この二つは少し軽すぎるかもしれないです。
でもどちらも滑らかな描き心地が気持ちよいので気に入っています。
自分のお気に入りの描きやすいペンを持っているとスケッチも捗ります。
5.トレースする
手書きが完了したらスキャナーでpcに取り込み、イラレでトレース。
クライアントには単純に造形を見て貰いたいので、1回目のプレゼンではモノクロのものを作りましょう。
トレース出来たら必ず印刷してプロポーションが崩れてないか紙ベースでもチェックします。拡大・縮小したものも作り、視認できるか、崩れが無いかをよくよくチェック。
納得のいくものができたらプレゼン用資料にかっこよく配置しましょう。
(プレゼンの仕方はまた別の話になってくるので、それはまた別に機会にまとめていきたいと思います。)
6.カラーバリエーションを考える
最後はカラーバリエーションです。
こちらはロゴを使用するコンテンツがどんなデザインかなど、利用する場所との調和を考えつつ配色していきましょう。
基本的に色数は多くない方が良いと思います。目安としては3色程度でしょうか。グラデーションなどもできれば入れない方がいいかもしれません。ロゴデザインは簡潔であればあるほど洗練され、印象深く残るはずです(多分)。
色合いにも意味づけしながら選んでいきましょう。カラーバリエーションは多く作っても良いですが、最終的には自分の第一印象で選らんだ色が一番フィットするような気がします。"じゃあ一番最初のカラーでいいや"、はダメですが。
数多くのカラバリを作ってようやく納得できるはずなので、たくさん作って"やっぱりこれが一番だな"というものを選びましょう。
以上がざっくりとしたロゴデザインのプロセスです。
やー、テキストにまとめるのが意外と大変だった…。