2015年に観た映画ワースト10(100本中)
そろそろ年末ですし映画の年間ベスト10でも作りましょうか。
と思ったのですが、ここはやはりベストを出すならワーストも出さないとなぁ。
今年もまだ10日以上残っていますが(14日現在)、しかしもうこれ以下のモノは出てこないだろう、ってことで。
またこれ以下が出てきませんように、という願いを込めて作りました。
2015年公開作ワースト10
- 進撃の巨人 ATTACK ON TITAN
- THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦
- デッドシティ2055
- メイズランナー
- 蟲師
- ドラゴンボールZ 復活の「F」
- 日々ロック
- 攻殻機動隊 新劇場版
- ファンタスティック・フォー
- はなればなれに 100分版
こんなところでしょうか。
こうやって見てみると、アニメや漫画原作映画が多いなぁ。
アニメや漫画はすごく好きなので偏見はないつもりなのですが、取りあえず面白くなかった映画をどんどんピックアップして腹が立った順に並べてみたらこうなりました。
やはり漫画は漫画で読む方がより良いし、もし映画にするにしたらちゃんと「映画」として成立させて欲しいものです。
基本的に上位5位くらいまでは混戦状態でどれが1位でも構わないのですが、つまらない+イライラ度が強い順で順位付けしました。
なのでつまらなさで言ったらどれも変わりませんかね。
いや、寧ろ3~5位は眠くなりさえしたのでつまらなさで言ったら上位なのか?
そんなことはどうでもいいですね、では細かいイライラポイントは以下の通りです。
1.『進撃の巨人 ATTACK ON TITAN』
こちらは話のネタとして考えると満点だと思いましたけど。
話題性も含めてワースト1とさせていただきました。
特にシキシマさんのぶっとび具合が、なんていうかキチ○イ風でこれがなかなか…
突然リンゴを顔面にぶつけてくるような奴ですよ。
恐らく巨人との長年の戦いでどうにかなってしまったんでしょうね。
出てくる人みんなそうなんだと思います。
だから現在の価値観では何も判断できないような人々の話になっているのでしょう。
そういう事であれば各々の言動や思考が意味不明で理解できないのにも納得いきます。
そりゃしかたないわ。
そういった目線でごまかす以外の楽しみ方(鑑賞時間の苦痛の和らげ方)がわからなかったですし、申し訳ないことに価値が見いだせなかったのです。
2.『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』
ワースト1の『進撃の巨人』もさることながら、コチラも相当きつかったですね。
もはや映画とは言えない。
自分は子供の頃から『パトレイバー』のアニメを観て、アニメ映画のベストには『パトレイバー2』を押しているくらいに好きなシリーズです。
攻殻機動隊も押井版が1番好きです。
しかし今回のは無念としか。
逆にアニメでやったらそれなりに面白かったのではないかなぁと思いました。
というのも、アニメで使っている演出などをそのまま実写でも再現している箇所が目立ったのですが、それがかなりダサかった。
ダサすぎて寒すぎて痛々しくて、もう「早く終わってくれ」と念じながら観ました。
アニメーションが作家のコントロールのもとで動かされるのと、俳優がそれぞれの意志をもって演技をしているのは大きな差があるように思います。
そう考えると、押井守はアニメーションやアニメーション作家達をコントロールする力はあっても、俳優や撮影クルーをコントロールする力はないんじゃないのかなと、ふと感じました。
よく、コミュニケーション能力が高い人ほど映画監督としての能力も高い傾向にあり、その逆でアーティスト気質の内向的な人物は大がかりな作品の監督には向かないと言う話を聴きます(アニメについてはこの逆かも知れません)。
押井守は『コミュニケーションは、要らない』という書籍を出版しているくらいですので、つまりは映画監督には向いてない可能性は大いにあるでしょう。
ってことで、もう実写やらないでほしい。
映画『THE NEXT GENERATION パトレイバー 首都決戦』予告編 - YouTube
3.『デッドシティ2055』
チケットを頂いたので、観ました。
基本SF映画が好きなので、どんなものでも多少興味が湧くのです。
しっかし、ひどいなーという有様。
何もかもが整合性取れてないし詰め甘いし異常なほどゆるい映画でした。
ひどい。
あとね、致命的なほどダサイ、すべてが。
オープニングがダサい、出てくるガジェットがダサい、インターフェイスがダサい、そもそも未来感ない。
フォント1つ取ってもダサすぎる。
なんでこのフォント使ったんだよ、って。
学生が作ったのか?というか、むしろ今時の学生が作るものの方がもっとクオリティ高いのでは。
ひどくてダサいっていうだけなので、イライラすると言うか失笑する感じですかね。
その酷さについてコチラのブログで座談会を載せていますので良かったらどうぞ。
アンドロイドが自我を持ったら…!映画『デッド・シティ2055』予告編 - YouTube
4.『メイズランナー』
こちらはティーン向けのライトノベルが原作らしいですね。
まぁ、そんな感じです。
ティーン向け映画です。
大人が観て面白い映画ではない。
何もかもが予定調和で、テンプレートを観ているかのようです。
面白み・意外性・独創性・クリエイティビティに欠けます。
メインターゲットは10代でしょうから、まぁ仕方ないのかなと。
ストレートにつまらないので観ている間はずっと心が無の状態でした。
この迷路を生きて出られるか……!映画『メイズ・ランナー』予告編 - YouTube
5.『蟲師 特別編「鈴の雫」/「棘のみち」』
これもアニメ版がたいそう好きでして、劇場版も期待して観に行ったのです。
中編の2本立てで、新作は「鈴の雫」、「棘のみち」は本編の2話を構成し直した感じなんですかね。
なんと言ったらいいのか…まぁ全体的に間延びしすぎている感じがします。
じっくり描くのはいいんですが、ちょっと間が悪い印象を持ちました。
集中力がとぎれるくらいのびのびになっていて、雰囲気を崩しています。
集中力が切れてると、テレビ放送で何度か締切が間に合わなかったっぽい回があったことを思い出したりして「この微妙な間もただの時間稼ぎにも見えてくるな…」などというどうでもいい考えまで浮かんできます。
緊張感を持たせた間であれば観ていられるのかも知れませんが、アニメでそれは意外とキツい演出方法なのかも知れないなぁと(意図的な演出であれば)。
やっぱ30分だからこそ面白いのかも知れないですね。
大きなスクリーンで観るとどーにも滑稽に見えてしまって観ていてしんどいところです。
やはり、アニメはテレビで観るに限るな、と改めて思いました。
映画「蟲師 特別編『鈴の雫』」特報 #MUSHISHI #Japanese Anime - YouTube
6.『ドラゴンボールZ 復活の「F」』
これもねぇ、こんな超思い入れのある作品に対して文句なんて言いたくないよ。
でも、ひどいでしょ、これ。
前作の『~神と神』もすごく評判だったじゃないですか(観てないけど)。
じゃあせっかくだから今回のは劇場で観ようっていう感じで、観てきました。
何だろうなぁ、水戸黄門みたいなもんだと思えばいいのかな。
でも水戸黄門は映画館で見ないでしょ。
それと同じだなと思いました。
コアなファンにはあの「お約束」感が良いのかな(自分もドラゴンボール世代なのでコアファンに近いですが)。
でも個人的には「お約束」感をもっと大事に扱って欲しいんですよね。
この作品の中ではそこら辺が雑な扱いに見えてしまったのが嫌でした。
テレビで「ながら見」するくらいの感じで見ると丁度良いのかもしれなく、映画館で観る必要性をまったく感じなかったです。
まぁ、かといって、ドラゴンボールは嫌いにはなれないんですけど。
映画『ドラゴンボールZ 復活の「F」』最新第2弾予告編(ストーリー字幕付き)【HD】 2015年 ...
7.『日々ロック』
音楽は凄く良かった。
でも出てくる人(特に主人公)がキ○ガイじみていてちょっとやり過ぎ感がありました。
そのやり過ぎ感について行けないというか、早い段階で引いてしまいました。
後日談で「時間がなく、スケジュールがきつかったので取りあえずテンションを高めて高めて高めきったところでガンガン撮影をしていたから、現場の雰囲気がおかしかった」といった事を監督本人が言っていました。
なんか、一応は納得しましたけれど、だからといってそのハイテンション振りが面白いかと問われると、観てるこっちは意味が不明なので「だから何だ」って感じですよ。
なんだかなー、なんでこんなテンションなんだかなー、気持ち悪いなー、としか思えないんです。
8.『攻殻機動隊 新劇場版』
監督や制作陣曰く「ファン層を広げたくて作った、新しいファンを取り込みたかった」との事でしたが、これでは無理じゃないのか。
前提知識がないと意味が分からないところが多すぎるように思います。
本当に新しいファン層を取り込みたかったら、「攻殻」について全く知識ない人を呼んで新しい解釈でリブートしないと絶対無理な気がするけど。
しかし「攻殻」に全く触れていないアニメ作家を捜してくるのも難しいんだろうな。
や、そんな事よりも、です。
なんつーか、あんまり驚きとかないですね。
映像は激しく綺麗だったけど、ストーリーや演出や世界観(背景の作り込み)の目新しさとか、やっぱり初めて「攻殻機動隊」を観たときほどの衝撃には遠く及ばないと思ってしまう。
使い古された話や演出を綺麗な映像で、また新しい技術を使ってやり直してるだけのように見えました。
こういう近未来的なアニメーション映画が期待されている1つは、ディストピア的世界観を実在感のあるレベルに引き上げつつ、どこまで意外性のある方向で作り込めるかっていうところじゃないのかなと思ったりしています(それこそ『AKIRA』や『GHOST IN THE SHELL / 攻殻機動隊』のような)。
つまり必要なのは「現実との地続き感」。
「もうちょっとしたら、こういう世界が来るかも」的なワクワク感とほんの少しの絶望。
そしてその「地続き感」が何によって再現されるかといえば、背景や小道具の作り込みだと思ってます。
いかにもその世界にそのキャラクターが存在していそうな実在感は、ストーリーの前後にも描かれていない時間があったのではないか?と、観る側の妄想を掻き立てるのです。
それは生活感のある背景、使い込んだ小道具によってのみ成立させられるのです。
ということで、この映画は綺麗すぎてそこら辺が何とも薄味だったってことですね。
9.『ファンタスティック・フォー』
こちらは前々からヒドイヒドイと聞いていたので、だいぶハードル下がってはいたけれど。
うーむ、それにしても…おもろくないねぇ。
それを確認した感じです。
そもそも、あの話をシリアスに語るのはちょっと無理があるのかもですね。
前作のように、ポップでコミカルな方が向いてるのかも知れないと思いました。
だって身体が伸びるとか、岩男とか、どー考えても画面がシリアスっぽくならないしな。
ザ・シング(岩の人)のデザインも、もちょっとかっこよくしてあげたら良かったのでは?
もっと人っぽさを残した方がかっこいい気がしました。
そこ原作に忠実じゃなくてもニュアンスはわかるんじゃないのか。
ポテンシャルがありそうなだけ、惜しい感じがしました。
映画「ファンタスティック・フォー」予告編1(150秒) - YouTube
10.『はなればなれに 100分版』
これはもう、好き嫌いの話でしかないんですけれど、こういうオシャレな映画が大嫌い。
虫唾が走るといったら言い過ぎかもしれないけれど、そのくらいの勢いなのです。
や、この映画が評価されるとか、この映画が大好きというのは、それは良いことだと思います。素晴らしきことだと思います。
この映画を評価している人、作っている人に対して、何も言うことはありません。
でもこの手の映画のオシャレさ、甘ったるさには血反吐がでそうになるのです。
けれど、これはもう個人の問題だと思います。
生理的に受け付けられない、ただそれだけなのです。
これと同じ理由で『ゴッド・ヘルプ・ザ・ガール』などが苦手です。
作品がどうこうよりも、好き嫌いの問題でしかないので10位にしてみました。
こんな感じでした。
ベスト10はギリギリまで悩もう。