変な映画が観たい

しがないWEBデザイナーです。映画と音楽とデザイン関連のこと適度に適当に書きとめます。

パーソン・オブ・インタレストをひたすら観ていた10月

今月は米国ドラマ『パーソン・オブ・インタレスト』をひたすら見ています。
今のところ面白い(season2まで見終わりました)。
近年は北欧ドラマにはまっており、なかなかアメリカドラマを開拓できなかったのでちょっと久々。
 

あらすじ

ニューヨーク市の凶悪犯罪を防止するために奔走する謎の億万長者(マイケル・エマーソン)と、彼によって雇われた元CIAエージェント(ジム・カヴィーゼル)の活躍を描くクライム・サスペンス。
 
 
と、まぁ、犯罪を未然に阻止することを目的としたドラマというところが今までの犯罪捜査ドラマと違いますね。
どうやって未然に防ぐの?という所は是非ご覧になってご確認ください。
今となってはかなりリアリティある話です。
 
しかしながら、面白いストーリー展開だと感じる反面、気になる点がけっこうある。
ストーリーの穴というか、なんでそこ誰もつっこまないんだ、という部分が目立つ。
「この面白いのに雑なストーリーは何なんだ」と思ってよくクレジットを見てみると
 
 
とな。
クリストファー・ノーランの弟さんですね。
兄クリストファーの映画の脚本も手がけている。
そして書く脚本(ストーリー)が面白い割に、けっこうでかい穴をそのままにするで有名なあの人ですね。
 
まぁ、そんな人が脚本書いてるならもうしょうがねえかって感じです。
そんなこんなですが、面白いのは確か思いますのでとりあえず、season1の見所を少しまとめました。
 

season1みどころ

 

  1. 導入部分
  2. 意外と笑える
  3. 地味なキャラクターたち

 

1.導入部分

ほう、と感心したのは話の入り方が非常に秀逸だったことです。
この作品を観て、「やはりドラマを観るか観ないかの決め手は最初の5分だな」と改めて思いました。
この作品より前に観ようとして1話で切ったドラマは数多かったため、尚更そう感じたのかも知れません。
映画とドラマが違うのは、どうやっても家でディスプレイを前に観ることになるのでドラマの導入部分で一気に集中させて欲しいわけです。
そして興味を持たせつつ、どういうテンションの話なのか、また物語のスピード感を理解させる導入でした。
かなりピンポイントではありますが、本作においてはそれこそが最も上手い点であったと思います。
 

2.意外と笑える

本作は暗くなりがちなテーマでありながらもテンポの良さで視聴者を惹きつけつつ、適度な笑いをぶちこんできます。
 
この笑えるって部分が意外でしたね。
 
主人公のリース、フィンチという2大キャラクターについての説明までもが極端に少ないのですが、取りあえず2人とも生真面目かつ冷静、そして課された仕事に対してプロフェッショナルな人間であることが伺えます。
その2人の生真面目さ・冷静さが返って周囲との温度差を生んでいて非常にファニーな状況を作り出しています。
ここら辺は少しずつ関係の変化だったり、仲間が増えることによって面白さが変わっていくところも良かったです。
 

3.地味なキャラクターたち

そしてドラマにおいて最も重要なキャラクター造形ですが、先に述べたリースもフィンチもいい大人、中年です。
主人公のリースこそ高身長の美形ではありますが、無表情&無口、 常に同じ黒いスーツ…と、若干地味。
フィンチの方は小柄で特徴的だが味のある顔立ち、そして仕立ての良いスーツ…だが、やはりとても地味(でも可愛らしい)。
 
最初の主要キャラ久ターはこのおっさん2人しか出てこないという、なかなか挑戦的な配置だな…と思いましたが、中盤から少しずつ仲間集めが始まる辺りがアツイ。
 
おっさんたちが主人公にも関わらず、ちょっと少年漫画的展開のようにも感じるのです。
そして集まってきたキャラクターも本当に信じられるのかどうかを、お互いが探り合っている感じもまた良いのです。
 
個人的に気に入っているのは悪徳警官のファスコですかねー。
あの小市民的なキャラクターは物語において重要かと思います。
 
彼を観ていると、良いことができるかどうかは置かれた立場次第なのかも知れないと、改めて気づかされるのです。
season1においては、彼の葛藤が最大の魅力と言っても過言ではないと思いました。
 
 
と、まぁ簡単ではありますが、season1で面白かったところはこんな感じでした。
season2についても書ければ書こう。
 
では、また
 

2016年9月に観た映画18本

9月も終わり、そろそろ良い気候になってきました。

生きているって感じ…

そんな生き返るかのような思いの中で観た映画は以下の通りです。

 

 【劇場】

 8本

 【劇場/リバイバル作】

  • 地球に落ちて来た男

1本

 【DVD】

 6本

カナザワ映画祭

 3本

 で、計18本

 

こんな感じ。

思ったよりまた多いな…うーん。
10月は減らそう(いつも言っているが)。

にしても、リブート版『ゴーストバスターズ』を5回も観るとはついぞ思わなかった…
楽しい。そして可愛い(監督が)。

Blu-ray発売がこんなに楽しみなのは『マッドマックス』以来だなぁ…
どっちも80年代作品だなぁ…と気づいたときの時代錯誤感は言い表すことができません。

でもいい。
それがいいんだ。

あと『地球に落ちて来た男』も劇場で観られてうれしい。

また、この度はカナザワ映画祭へ初参加。
1日だけですが。
大層面白かったです。
かなりボンクラそうな人たちばかりで一方的な仲間意識が芽生えます。
これで最後なのかなぁ。
また場所を変えて行われるならば、たぶん行くかもなぁ。

 

今月は色々疲れたのでこのへんで…

ではまた…

2016年8月に観た映画12本

8月は何事もなく過ぎ去りました。
何もなかったのでただ映画観てた…
ということで、8月に観た映画は以下の通りです。
 

【劇場】

計10本
 

【amazonPrime】

計2本
 
まぁまぁ観てしまったな…
その甲斐あってか、8月に観たのは良いモノが多かった。
 
『シング・ストリート』とかね。
とても良い映画でした。
泣いてしまった。
もちろん泣ければ良いと言うものではありませんが。
しかし、80年代音楽好きとしてはしみじみと良かったのです。
あとシスコン・ブラコンにもオススメしたいですね。
自分には年の離れた姉がいるのですが、彼女から音楽や映画に関して壮大な影響を受けて育ったのだと、大人になってから感じることがあるのです。
今回はまたそれをひしひしと感じ入りながら見ました。
感情移入しまくりですよ。
この曲とか最高だった。
むっちゃ切ないシーンだったな。
 
あと『シン・ゴジラ』も、そりゃあ良かったさ!
どこがどう凄かったのかっていう点については皆さんが語り尽くしているので何も言うことはない。
ただどうしても言っておきたいのは、尾頭(市川実日子)さん良かったよね、ということです。
抜群に可愛いでしょう。
石原さとみより可愛い。
このインタビューとか、むっちゃかわええ。
 
それから『ゴーストバスターズ』も非常に好きです。
これ好きなヤツ! っておもった。
しかし意外と日本でも賛否あるみたいで驚きました。
いや、なんで否がでるのか意味が分からない。
と、思うくらいに好きだなぁ。
好きというより、「愛おしい」って感じでしょうか。
そして作品が好きと言うより、キャラクターが好きだ(愛おしい)。
主人公の4人がねぇ、いいじゃないっすか(語彙力の低下)。
可愛い。
さっきから可愛いしか言ってないですけど。
でも仕方がないのです、本当の事だからね。
監督も無茶苦茶可愛らしい紳士でキングスマンに出ていそうな出で立ち。

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これが最高じゃなかったら何なんだ!
チャームに満ち溢れた幸福な映画でしたよ。
 
それにしても、最近は映画に出てくる人たち可愛すぎやしないか?
好きになりすぎて最近つらいです。
 
自分は単純にできているからさ、すぐ好きになってしまう…
ということで、
 
ではまた。

ホステス・クラブ・オールナイター@海浜幕張に行ってきた(主にSAVAGESのハナシ)

8月20日(土)に行われた「ホステス・クラブ・オールナイター」に行ってきました。

www.summersonic.com

 

よかったぁ…
一体なにがよかったのかと言われれば、Savagesのステージです。

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カッコイイぞオイ。

 

きっかけは「the answer」という曲のMVを見てはまりました。
映像もさることながら音が無茶苦茶カッコイイ。
さらには今年リリースしたアルバムもすごくクオリティ高かった。
個人的にはここ数年で1番刺さった。
 
 
ギターの音がかなりノイジーで気に入ってるんだけれど、このギタリストは元々ノイズ系バンド出身らしいです。
演奏スタイルもシューゲイズっぽくて超クール。
 
ヴォーカルは声がシャープで硬質的。
メンズライクなスタイルなのにセクシーな雰囲気が出ていてイイ。
バンドのアイコンにもってこいなインパクトもある。
 
このVo.とGt.のルックスが良いので目立つのだけれど、しかしながらDr.とBs.のパフォーマンスが盤石なのもアツイです。

 

これは一度ステージを見ておかなければならないな、ってーんで行ってきました。

彼女たちはレインボーステージへの出演で、順番はDeerhunterからのDinosaur Jr.、の次で3番目。
夜中の2時半からですよ(つかれた)!

Dinosaur Jr.が終了し、いざSavagesのセッティング。

その際にでてきたサポートスタッフまでもがイケメンでほんと徹底しているなと感じました(たまたまでしょうな!)。

そしてギター調整のためにステージ裏からトコトコ出てきた細身の黒服がまたずいぶんなイケメン野郎だな、と思ったらGt.のGemma Thompson本人だった。
ステージ前に自らチューニング始めたのには思わず目を疑いましたね。

自分でやるのかい。

かっけーな!

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で、ムダに待たせることもなくサラッと1曲目が始まる。
しかしながら、Vo.のJehnny Bethが最初に出てきたとき何となく違和感。
黒いから分からなかったが、よく見ると首にサポーターをしている。
完全にムチ打ちやないか。

MCでも「ケガシテマス」と言ってた(かわいい)。
やはりロッカーは首にくるんだな…

 

あと、以前観たCrystal CastlesのライブでもVo.のAliceちゃんが骨折してたのにライブ出てきたことを懐かしく思い出しました。
彼女も最高だったなぁ。

 

いや、そんなことよりも、ムチ打ちになりながら歌うってけっこう大変だとおもう。
頑張って出てきてくれて嬉しかった。

しかし、盛り上がりつつも割とみんな大人しめに鑑賞。
「The answer」も早めに歌ってくれたんだけど、その時ももうちょっと盛り上がっても良かったなぁ。

などと、考えていると「T.I.W.Y.G」が始まる。
その瞬間にもう発狂したように暴れまくるオーディエンス。
インタビューでもこの曲が一番盛り上がるんだよ、とJehnnyも言っていたのを思い出した。


Savages: 'T.I.W.Y.G.' | NPR MUSIC FRONT ROW


その通りになった…

もうそこからが無茶苦茶(最高)。
その後ステージから降りてきては柵に登って客を煽りまくるJehnny。

海外のフェス映像を見るとこの人しょっちゅうダイブして客に担がれながら歌うという、サービス精神旺盛な方です。
さすがに首をやってしまっているのでダイブまではしていなかったが、間近でみるとやっぱ美しい。
脚と手にお触りしてしまった(スミマセン)。


で、「もうラストね」っつってから2曲くらい歌ってくれた。
それがsuicideの「Dream Baby Dream」でもう、ほんとセンスの塊か!
やっぱロッカーにはsuicideは避けて通れない道だったのだな。

アラン・ヴェガへの追悼なのかな…

と思ったらけっこう前からライブで披露しとるがな。


Dream Baby Dream (Live at the Forum, London, 6 November 2013) - Savages

 

そして最後にはBo Ningenのタイゲンさんが飛び入り(?)参加。
さらにテンション上がりますなー。
ツアーで一緒に回ったりコラボアルバム出してるんですよね。
仲良し!

 

 

タイゲンさん、ものスゴイパフォーマンス力を発揮していたなー。

そのベースに併せるようなパフォーマンスを見せたDr.のFay Milton。
ものすごく楽しそうに、ニコニコしながら叩いてた…尊い…
もちろんBa.のAyse hassanも良かったよ!

(Savagesのライブの模様↓)

Savages | サマソニ東京 LIVE REPORT 2016


いやぁ、取りあえず盛り上がって良かった。
家に帰ったら脚やら腕がアザだらけで笑いました。
楽しかった。

単独を観たい。
また日本くるッス、と言っていたから本当に来て欲しい。
来てくれたら関西までも行ってイイ。
何回でも観たい。

よろしくお願いします。

adore life

adore life

 

 

ではまた。

2016年7月に観た映画

梅雨がようやく明けたらしいですが、そんなことよりも暑くて映画館にたどり着くことができない。
つらい。
そんなこんなで7月中に観た映画は以下。

 

【レンタル/動画配信サービス】

計10本

 

【劇場】

計6本

 

旧作、そして陰惨な映画が多い。
夏だからねぇ(外に行きたくない)。
今回は観た映画について特に言及しませぬ。
もう疲れた…


なのでどうでもイイ話をします。

例えば、『イット・フォローズ』がすごく観たいなぁ…とかね(『インディペンデンス~』に出演していたマイカ・モンローちゃん主演作です)。
『イット~』は作品自体も面白いのですが、サントラがすごく良いんです。

Disasterpeace(リッチ・ブリーランド)という名前で活動している方が作曲担当しているのですが、この人は今までPCゲーなどの作曲を主に手がけていました。
そのPCゲーのサントラもいちいち良くて。
80~90年代サウンドのような、ちょっとしたチープさ、ノスタルジックな雰囲気のある楽曲が得意なようです。
ほんと素晴らしい。
こちら↓で視聴できるので気になる方はちょっと聴いてみると良いかと。

disasterpeace.com

 

また近況としては6月に観た『ひそひそ星』が面白すぎて、普段はキャンペーンとか応募しないんですけど思わずSNSのキャンペーンに応募してしまいました。

www.buzzes.jp


そしたらなんと、当たってしまったようです、園子温監督のサイン入りポスター。
マジやべぇわぁ。
テンションあがるっす。
しかもそれとは別に、売り切れていたパンフレットを知人の映画関係者から頂戴しまして、本当にありがたいことです。

また、同6月に観た『太陽』でも監督舞台挨拶がありまして(知らずに観ていた)、そこでサイン会が開かれたので思わずパンフレットにサインして頂きました。
入江悠監督は地元が同じだったりして、また『SR サイタマノラッパー』から観ていたこともあって感慨深いことこの上ない。


まぁしかし、1番サイン欲しくて辛抱たまらん、という感じだったイザベル・ユペールサイン会には漏れました。
フランス映画祭で30名限定でサイン会あったんですよね。
とても悲しく、つらい思いをしました。
日本国内なら自分が1番イザベル・ユペールを好きだと思ったりすることがあるくらいには好きなんだけどなぁ…。

 

まぁそんな事がありながら、7月を終えました。

そして8月へ…死ぬな…(暑くて)。

ではまた…

2016年6月に観た映画

あーっと、いつの間にか6月が終わりましたね!
2016年折り返し!気絶してたのか!というくらい記憶がない。
そんな感じで気絶しながら観た映画は以下。

【劇場/旧作】

  • 山猫

【劇場/新作】

【劇場/映画祭】

以上の12本

あれ…思ったより多いな…。

まぁいい。

以下感想。

『山猫』

正直言って長い。
長い映画はキライじゃないけれど、そうだな、言うなれば「いけ好かない」。
これに限る。
たぶん、ヴィスコンティ作品全般好きじゃないのかも知れない。
これは自分の、個人としての感想であってこの「作品が映画としてどうこう」とかそういう話ではないです。
そして観る人がみたら、そりゃあスゴイ作品なんだという事も理解します。
しかし自分には良さが分からない。
好きじゃない。
名作と言われてもやはり、合う合わないがありますね。
だから面白いんですが。
ヴィスコンティ作品は好きじゃない」ということを確認するために観るっていうね、そういう話です。
好きな人が居たら、良さを教えて欲しい。
皮肉ではなく、どう感じているのかを知りたいと思いました。
 

『ヒメアノール』

良かった。
造形に藤原カクセイさんが入っているところがポイントですかね(『アイアムアヒーロー』の造形も手がけていた)。
ちょっとラストは感傷的すぎるかなとも思いましたが、しかし涙腺を刺激されずにはいられない。
原作とは違って快楽殺人者ではなく、心が壊れてしまった男として描かれていたのが映画的で良かったと感じました。
 

『グランドフィナーレ』

これも、ほんと無茶苦茶良かった。
主演のマイケル・ケインももちろんですけどね、ハーヴェイ・カイテルがねぇ、イイ!
イイんですよ!
ジェーン・フォンダも本当に効果的な扱われ方。
「ザ女優」って感じですね。
そして年を取るという事の、尊さと儚さ。
渋いぜー。
 

『ひそひそ星』

こちらも本当に素敵な映画で、静謐、というものを感じられた。
心が洗われるようでした。
園子温が「好きな人で撮りたかった」と、どこかのインタビューで言っていたと思うのだが、その意味が静かに伝わってくる。
言葉にならない、言葉にできない。
観る機会がある人はぜったい観て欲しい。
 

デッドプール

これもなかなか、X-MENシリーズをずっと見守ってきた身としては笑わずにはいられない。
自虐が酷い!泣けるほど酷い!笑うけど!
人生が最初から最後まで酷かった男の一時のやすらぎ。
 

10 クローバーフィールド・レーン

思ったより面白かった。
前半と後半でガラッと話が変わっていく様子が意外と好きだな。
クローバーフィールド』の続編として観るのではなく、前半はサイコホラーとして観た方が楽しめると思う。
なので、予告で後半の展開を見せない方が先入観なく観ることができたはずで、あの家主の言っていることが本当なのかどうなのか?寧ろホントにクローバーフィールドの続編なのか?っていう不安感をもっと楽しみたかったなぁと。
なのであれは予告が悪い。
 

スノーホワイト/氷の王国』

ひっどい映画でしたけれども。
シャーリーズ・セロンジェシカ・チャステインエミリー・ブラントの才能と美貌を無駄遣いした贅沢品ですわな!
まぁしかし!うつくしい!シャーリーズ・セロン
もうフュリオサだと思って観てましたね!
心を落ち着けるために!
あとジェシカ・チャステイン凄く好きなんですが、あんまり綺麗に見えなかったなぁ。
エミリー・ブラントもけっこう好きだけど、こちらもあまり可愛く見えなかった。
なぜだ。
あと主人公のハントマン(クリス・ヘムズワース)が馬鹿っていう。
どうにかしてくれよあいつ。
 

『リザとキツネと恋する死者たち』

ハンガリー映画観れるのは珍しい。
本当に珍妙な映画でした。
日本人の幽霊が出てくるんだけど、日本語が聞き取れない。
でもそのフワフワした日本語で歌う歌謡曲がけっこうイイ曲だなぁと思いながら観てた。
思い切ったコメディ演出もかなり笑えたし、主人公の女性が良い感じに幸薄そう&貧乏臭いのが良かった。
パンフレットも売り切れてて人気っぽいけど、分かるなぁ。
 

『メニルモンタン 2つの秋と3つの冬』

これあんまり好きじゃなかった。
主演のヴァンサン・マケーニュさんは、キライじゃない。
ハゲ散らかした小太りの汚いおっさんなのに妙に可愛げある、という奇跡のようなおっさんですよ!
そしてだいたいいつも同じような役やってるね。
というか、風貌からしてこういう役ばっかり来るのかな?
『EDEN/エデン』では良い感じの役回りだったけど、ほぼ記憶にない。
こういう木訥とした役回りの方が印象深い。
しかし、作品としては「いけ好かない」系映画の仲間入りですわ。
 

『クリーピー 偽りの隣人』

これは本当にとんでもない映画で、度肝抜かされましたよ。
濃厚。重い。重苦しい。
観ている間中息が詰まるような密度と湿度で堪らない。
何重にも塗り込められた演出が成せる技でしょうか。
黒沢清映画はあんまり観てなかったけれどやっぱすげーんだなぁ…と。
そして辿り着くところはやはりここ…取り上げてくれて良かった。
ヨシキさんの言ってた表現主義的って言葉がなるほどなーと、腑に落ちる。
どちらかというと、ヨシキさんにもうちょっと解説して欲しいなぁ。
 

『愛と死の谷

これはあとでレビューを書くぞい。


VALLEY OF LOVE TRAILER

 

アスファルト

こっちは書いたぞい。

nnnnotfound.hatenablog.com

 

やはりイザベル・ユペールはサイコーです。

 

では、また。

フランス映画祭2016で『アスファルト』を観てきた

ハイ、ということで、フランス映画祭2016へ行ってきましたわい。

unifrance.jp


基本的に映画祭は余程の事がないと行かないのですが、今回はまぁ、余程のことがあったわけですね!
その余程のこととは!!

イザベル・ユペール襲来ですよ!!!

10年ぶりですよ!!!!
これは行くしかない。
次に肉眼で本人を見る機会なんて

もう一生無いかも!!!!!!!!!

てな具合です。

ユペールの映画は『愛と死の谷』『アスファルト』の2本です。
それぞれレビューを書きたいのですが、今回は『アスファルト』。


アスファルト


映画『アスファルト』予告編

9月3日公開に先駆けて観てきたわけですが、イザベル・ユペールの舞台挨拶付きというアリエナイようなお宝回…!
イザベル・ユペールは神々しくて思わず拝みたくなりました。
菩薩か。

で、肝心な映画の方はと言いますと、正直、9月の本公開が待ちきれない。
そのくらい良かったっす。

作品としての好き度で言ったら今年1番かもしれません。
というか、全映画人(俳優・監督・故人含む)の中で1番好きなのがイザベル・ユペールなので、かなりファン目線の評価に成らざるを得ませんが。

いや、でも本当にもう…たまらん………
たまらん…!!

いやぁ、この感想だけだと、ただただ気持ち悪いヤツでしかないので意味が分からないですよね、ご説明(釈明)させてください。

 

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本作はフランス郊外にある寂れた団地が舞台です。
その団地に住む人々の交流を3部構成で描いたほのぼのヒューマンコメディ。


かなり笑えます。めっちゃおかしい。


テンポが良いので清々しく、どの国の人にもわかるような普遍性があります。
1人で観ても楽しいのはもちろん、家族、恋人、友人、だれと一緒でも楽しく観られるハズ。

 

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そして着目すべきは時代設定。
現代風なのだけれど、出てくるがジェットが随分と古めかしい。
スマホもパソコンも出てこない。
女優の室内にあるTVはディスプレイ式だが、そこにはVHSが繋がれている。
そして青年の家にあるTVはブラウン管。
にもかかわらず妙にしっくりきているから、まるでパラレルワールドに迷い込んだかのような感覚です。


そんな独特な世界観に出てくるキャラクターはみな可愛らしく、しかもその関係性が微笑ましくて本当にイイ。
ニコニコです。
素敵すぎるんです。

特に一番ぐっときたのは、ティーンエイジャーとその隣に越してきた落ち目の女優の交流を描いたパート(イザベル・ユペールだからね…)。

 

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恐らく高校生ぐらいの青年(少年?)は母親と2人暮らし、らしい。
らしいというのは、母親は一度も出てこないから。
朝になるとご飯代のお金がキッチンに置かれているだけで、彼と顔を合わせている様子はない。ほぼ一人暮らしのような生活を送っているのがなんとなく想像できる。

その隣へ大荷物を抱えて引っ越してきた1人の女性。
年齢は、母親と同じくらいなのだろうか?
寂れた団地に似つかわしくない、浮世離れした雰囲気を醸し出している。

そこでの生活に慣れない彼女を青年は気ままに、しかし甲斐甲斐しく世話を焼く。
まるで、手の掛かる母親の相手をするかのように。


親ほど年の離れた彼女は、時に少女のように気まぐれで、何だか少し謎めいている。
それとは逆に、まだ10代であろう青年は長年独り暮らしめいた生活を送っているからか、随分と大人びた印象だ。
そんなちぐはぐな2人が少しずつお互いの孤独を感じ取り、心を通わせていく。

 

さすがに恋に発展することはないだろうと高をくくるが、青年の大人びた態度と彼女の可憐なしぐさに思わず心が奪われる。
そして2人の視線の交わりに、ついドキリとしてしまうのだ。

 

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これはなかなかあり得ないケミストリー。

演じるジュール・ベンシェトリ君のナチュラルで清廉な佇まい、そしてイザベル・ユペールの世間知らずで生活感のない雰囲気が功を奏しており、いやらしさが全くない。

性的な魅力とは別次元で、お互いの孤独を補うように惹かれあっていく様子は微笑ましくも、ほんの少し、切ない。

 

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もうね、響きまくりですよ。

出てくる人たち全てが愛おしく感じる。

幸せになってほしい。
幸せであってほしい。
心穏やかでいてほしい。

そう願わずには居られない。

ずっとこの映画のことばかり考えてしまう。
それほどに、好きになってしまった。

もうなんていうか、好きというより、愛しています。

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やー、観て欲しいし、自分も観に行きたいなと、思わずにはいられないわけです。
なのでね、公開までまだ時間もあることだし、執拗にこの映画を押していきたいと思いますわ。
 
ではまた。