変な映画が観たい

しがないWEBデザイナーです。映画と音楽とデザイン関連のこと適度に適当に書きとめます。

ニコレッテ・クレビッツ監督作『ワイルド わたしの中の獣』感想

変な映画、好きです。
 
変な映画といえば、
って感じでしょうか。
 
 
また去年ですと、カルロス・ベルムト監督の『マジカル・ガール』を 、ポーランド映画祭でマウゴジャタ・シュモフスカ監督の「ボディ(原題)」を観ましたが、どちらもすっごく変な映画で良かったです。
 
 
本作もそういう類の映画なので、上記に上げたようなおかしげな作品に耐性がないと少し辛い展開かもしれません。
主人公と狼の奇異な生活を淡々と映し出すその演出は、極端に台詞が少なく説明もありませんので主人公の心情や考えていることがほぼ分かりません。
理由もなく、狼に一目惚れした女性がどんどん野生化していき、狼と一体化していくのです。
 
理由もなく、と書きましたが、恋とは常に理由があってするものではないでしょうし、本作においても特に理由はなくても良いわけです。
それがたとえ狼であっても、です。
 
なので彼女を「異常な人」「異界の者」として観る人もいるでしょうが、単純に恋をした女性として観ることもできるでしょうし、そうすることによって普通のラブストーリーとして観ることもできます。
恋をするという行為は、恋の対象者に精神性が近づいていく(近づきたいと願う)ことであり、本作ではその対象が獣だった場合どうなっていくのかという部分に視点を置いています。
その視点から、今まで人間社会に上手く適合できなかった、ある意味では檻に囚われていた彼女の精神が、獣と同一化していくことで徐々に解放されていく過程を描いているのです。
 
まー、変な映画!って感じでしたが!
しかし、他の人の感想も聞いてみたくなる作品ではありました。
 
また、見所としては主人公を演じている女優さんは横顔でしょう。
正面より絶対的に横顔。
つんとした鼻の形が最高だし、伏し目がちにしたときの目元もチャーミング。
こんなクレイジーな役をよく最後までやりきったなと感心します!
 
 
そいではまた!
 
次回はテレンス・マリック『聖杯たちの騎士』かも知れない。
変なタイトル!